基本的に、就職活動をする人の多くは自分の性格や能力に合った企業を探します。しかし、現実は「入社はしてみたものの何となく自分の肌には合わない」というケースも少なくありません。また、働いてみて自分の意外な才能を発見する場合もあるでしょう。違う職種ならもっと活躍できるのに、と就職してから思うこともあるはずです。特に、学校を卒業したばかりの20代であれば、どういった環境が自分に合うのかイメージしづらい人もいると思います。そこで、まずは派遣という働き方で、企業の仕組みやお仕事の内容、雰囲気、企業との相性などを検討してみるのも一つの手ではないかと感じます。
結婚と就職のプロセスは同じ
少し前から、結婚と就職は似ているということをよく耳にするようになりました。結婚の場合は、相手を探してお互い意気投合すればお付き合いが始まり、愛を深めて結婚というゴールに至ります。就職も同じで、まず希望する企業を探して就職活動でアプローチし、お互い意気投合すれば面接に進み、最終的には入社というゴールに辿り着くことになるのです。しかし、結婚と就職のプロセスにおいて決定的に違う点があり、結婚はお付き合いをしていく過程で相手の性格や考え方、そして趣味嗜好がわかり、もし自分と合わないと感じれば結婚をしないという選択ができるということです。一方就職の場合は、多くが企業の実際の姿を充分には見極めきれないままに、自らが抱くイメージのみで採用というゴールに進んでいくことになるのです。
派遣は相手の特製を見極められやすい
派遣という働き方は結婚に至るプロセスによく似ており、これに「紹介予定派遣」という仕組みを利用することでより結婚に近い動きになります。まず、希望する相手先企業を見つけ、派遣で働いてみて実際の企業の実情をよく観察して「自分の性格や能力にあっている」と企業と本人が合意すれば晴れて社員になるというものです。言い換えれば、企業の性格や雰囲気を知ったうえで入社結婚に至ることができるということです。自分の適性を見極められる派遣という働き方は、もしも1社目で働いてみて残念ながら自分に合わないと感じた場合でもその経験が無駄になることはありません。それは、ステップアップへの貴重な体験を得たことになり、次の派遣先企業ではレベルアップした自分自身を感じることができるでしょう。それと、様々な業界に次々とチャレンジできるということもまた、20代の派遣スタッフの特権でもあるのです。
20代で将来の仕事を考える
一心不乱に希望の会社への就職を目指すのももちろんひとつの道であり、一途に夢を追いかけ、結果的にそれが叶ったなら得られる充実感はかなりのものになります。ですが、本当の勝負は社会人になってからなのです。20代は長い目で見て「自分に合った環境」や「自分の性格に合ったお仕事」をじっくり時間をかけて見つけられる「派遣」という働き方も、選択肢の一つとして考えられるものになってくるのです。